第二十二夜「次のステップへ。」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
第二十二夜「次のステップへ。」(1/4) |
「実は私、カフェをやりたいんです! そんなに大きくなくてもいいから、自分のお店を開きたいんです!」 同伴で入ったおでん屋さんで、美里はビールを片手に、はずんだ口調で話していた。 今日の美里の同伴相手は、都内でカフェを3店舗経営する佐々木さんだ。 「私、自分なりにいろいろ調べて、必要最低限の資金も貯めました。 良い経験になると思って、今、お店の新人教育も担当しているんです」 「そっか! 美里ちゃん、夢に向かってちゃんと行動していてすごいね! ホステスさんで、夢を持っているコは多いけど、 口だけで行動が伴わないコも多いからさ」 事実、美里の貯金通帳の残高は、500万円を超えていた。 洋服も飲み代もタクシー代もできるだけ節約して、短期間にここまで貯めたことに達成感を感じていた。 「佐々木さんにお聞きしたいんですが…… あと、私に必要なこと、足りないものって何でしょうか?」 「うーん……足りないものねぇ。 せっかくたくさんお金を貯めていても、有効に使わないと 意外とすぐになくなっちゃうんだよ。 俺なんか、それで超苦労したよ。 ていうか、俺が今ここまで来れたのは、奇跡に近いよ。 だからまず、ちゃんと『事業計画』を立てたほうがいいね」 「『事業計画』……ですか」 「うん、わかりやすいシートがあるから、メールするね。 ところで今の話『美里ちゃんに足りないもの』だけど…… まず、業界知識と現場経験かな。 現場経験なしで、成功はないと思うよ。 俺も畑違いのとこから軽い気持ちで始めちゃったから、 どこかで修業すれば良かったって、後で後悔したもん」 「現場経験……ですか?」 「あ、でも、期間を決めて短期間で集中してやったほうがいいよ! 良かったら、勉強になりそうな知り合いの店、紹介するよ」 「確かに、おっしゃる通りかも……。 佐々木さん、お世話になってもいいですか?」 |
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