第二十二夜「次のステップへ。」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
第二十二夜「次のステップへ。」(2/4) |
その2日後——。 美里は佐々木から紹介されたカフェで、早速バイトを始めた。 時給は850円。 勉強のためとはいえ、平日の週4日、朝8時に起きて10時までにカフェに出勤、17時まで働いてそれから銀座へ直行する日々が続いた。 これはいくら頑張り屋の美里でも、かなりきつかった。 さらに、美里を憂鬱にさせる問題があった。 そろそろ、お店に 辞めるって言わなきゃ…… 常にナンバーワンでいつづけている美里が抜ける——それが店にとっても大打撃であることは、美里本人にもわかっていた。 新人教育も、誰かに引き継がなければいけない。 お客様に対しても、一度辞めると伝えてしまったら、もう戻ることはできない。 そんな緊張感もあった。 カフェでバイトを始めてから、2ヵ月がたった。 立地、家賃、人件費、内装、メニュー、スタッフの採用……、美里は仕事中に菊地を捕まえては質問攻めにしていた。 よしっ! 佐々木さんから教えてもらった事業計画の必要項目、 着々と埋まってきた! いよいよもう、 辞めるって言わなくちゃ…… はぁ……気が重いなぁ…… ある金曜の営業終了後。 閉店作業をしていた菊地に、美里は意を決して話しかけた。 「店長、相談があるんですけど……」 「え? なになに? どうしたの? また誰かに旅行にでも誘われた? ははは」 いつもの軽い調子で答える菊地を見て、美里の心が痛んだ。 |
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