第二十二夜「次のステップへ。」 | ハッピー★レボリューション

キャバクラ求人・体験入店情報のオミズナビ >業界情報 >ハッピー★レボリューション >第二十二夜「次のステップへ。」
ハッピー★レボリューション
ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。
text by 甲賀 香織

第二十二夜「次のステップへ。」(3/4)
菊地の仕事が終わるのを待って、ふたりは個室のあるバーへ移動した。

「マスター、ジントニックお願いします!」

「あ、じゃあ、私も」

「で、美里ちゃん。何かあったの?」

「いや……あの……とっても言いにくいんですけど、
私、お店辞めようと思っていて……」

「はぁ!? ええ!? 何で?
何かあったの?」

「いえ……そういうわけじゃなくて。
前に私店長に、将来の目標ができたって言ったじゃないですか?
覚えてないかもしれないですけど。
カフェを開きたいって……」

「うん、覚えてるよ」

「実は、それがもうすぐ実現しそうで……」

「マジで? すごいじゃん!
それはおめでとう! 良かったじゃん!」

「でも、お店に迷惑かけちゃうのが心配で……」

「そうなんだよねぇ……。
純粋にお祝いしてあげたいけど、確かにお店にとっては痛手だからねぇ。
オーナー、めっちゃ反対するだろーな……。
でも、夢は叶えてほしいからなぁ……。
よっしゃ、わかった! 俺から少し話しておく!
その後で美里ちゃんが伝えて!」


その夜は、今までの思い出話で盛り上がり、金曜らしく朝まで飲み明かした。

「美里ちゃん、頑張ってるもんね。
うん、俺、応援する! 応援するよ!」

菊地は酔っぱらっていたからか、涙目になりながら、夜のあいだ中何度も繰り返しそう美里に言った——。

つづく

前へ 1 2 3 4 次へ


コンテンツTOP


▲ページトップへ
業界情報TOP