第八夜「“時々客”を“常連客”にする方法」 | ハッピー★レボリューション

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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。
text by 甲賀 香織

第八夜「“時々客”を“常連客”にする方法」(1/4)
何はともあれ、美里は今日からOLではなく、オミズのプロになった。
ちゃんとしなくてはいけないと、朝の10時から営業メールを始めた。

バースディイベントのお誘いメール、考えなきゃ…。

『○○さん、お仕事お疲れ様です!
さて、来月は私のお誕生日なんです。
25歳、また一歩大人の女に近づきました。
お誕生日という特別な日だからこそ、○○さんと過ごしたいのですが、
お忙しいでしょうか?
お食事、ご一緒させていただけませんか?
ご返信楽しみにお待ちしております!』

まずは、一件でも同伴を入れて安心しておきたくて、美里はその日、30件もメールを送った。

こんなに頑張ったんだから、きっと大丈夫だよね…?

ところが、思ったよりメールの返信が戻って来ない。

なんで…?
お店では、あんなに口説いてきていたのに…。



ある返信で、美里は重要なことに気がついた。

『美里ちゃん、営業メールありがとう。
今日は僕の誕生日だから、お祝いのメッセージかと思ったら、
営業メールで悲しかったよ。
美里ちゃんの誕生日は覚えてたけどさ、ちょっと凹むなぁ』

あちゃー!!
みんなに定型文で送っちゃった…。
まずかった…かな…。



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