第八夜「“時々客”を“常連客”にする方法」 | ハッピー★レボリューション

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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。
text by 甲賀 香織

第八夜「“時々客”を“常連客”にする方法」(3/4)
「あやのさん、お客様の管理ってどうしてますか?」

その日、ロッカールームで一緒になったあやのさんに聞いてみると、いつも使っている手帖を見せてくれた。
そこにはお客様ごとに、誕生日、出身地、好きな食べ物、会話の内容…などがびっしりとメモしてあった。

「自分を気に入って欲しかったら、まずはお客様を好きになること。
お客様に気持ちを伝えるためには、会話でも、メールでも、
そのお客様の情報がなくてはダメ。
その場限りの盛り上がりでは、お客様との関係は長くは続かないわよ」

あやのさんの言葉で、一度しか来店したことのないお客様たちの顔が、美里の頭をよぎった。


この日の帰宅後も美里はパソコンに向かい、覚えている限りのお客様の情報をエクセル表に書きこんでいった。
しかし情けないことに、書きこめる情報はとても少なく、仕方がないので、名刺にある会社名から、その会社のホームページを探してみたりして、何とか情報を仕入れた。

その日から美里は、お客様の表にメモを増やすのが楽しみになっていた。


そんなある日。

「佐藤さんが、美里ちゃんを呼んでるよ」

菊池店長からそう告げられ、美里はハッとした。

佐藤さんから指名!!?
まさか…。


動揺しながらも、目一杯の笑顔でお席に向かった美里に、また1つ、大きな壁が迫っていた。

つづく

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