第十七夜「熱意の温度差」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
第十七夜「熱意の温度差」—菊地店長の話—(3/4) |
「オーナー、俺、納得いかないっすよ! 俺は、店のため、女のコのためと思って、 いろいろ言っているのに、 それの何がいけないって言うんですか!?」 菊地の怒りは爆発寸前だった。 「オーナーは何とも思わないんですか!? 女のコは好き勝手に当欠するし、 男たちはミーティングすらしようとしない。 お客様からのクレームだって、しょっちゅうじゃないですか!? こんなんで、いいんですか? 俺らはただ、適当に頭下げてりゃいいってことですか?」 閉店後オーナーに呼び出された菊地は、勢いよくまくしたてた。 「まぁ、ちょっと待て。 何もダメだなんて言ってないだろ? マスター! 俺、ジントニックください。 お前も、とりあえずなんか飲めよ」 「じゃあ、俺もジントニックを……」 「さてと。 俺が菊地君を呼びだしたのは、 “あること”に協力をしてほしいと思ったからだ」 は? 協力? “あること”って……? 思いがけないオーナーの言葉にしばし呆然となり、菊地は言葉を失った——。 |
つづく |
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