第一夜「面接」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
第一夜「面接」(1/4) |
最寄駅は新橋と聞いて、驚いた。 銀座って書いてあったけど、最寄り駅は新橋駅なんだ。 変なの…。 その日美里は、会社を早退して面接に向かった。 駅の出口を出て、携帯に表示された地図を見ても、 ここから右に行けばいいのか、左に行けばいいのかわからない。 携帯の画面をくるくる回して、今の立ち位置を確認する。 周囲から見たら、初めて銀座に来たのがバレバレだ。 でも、美里はそんなの気にしなかった。 夕暮れ前の銀座の並木通りに、人通りは少なかった。 赤いロングコートを着て歩く美里は、目立っていた。 「お店探してるの? 面接?」 すぐに、すれ違うスカウトマンが名刺を差し出してきた。 「はい…」 気のない返事をしながら、美里は内心、興味津々だった。 「うち、結構いい時給出すよ。 良かったら今、見学だけでも来てみない?」 「いえ、急いでますんで…」 美里がうろうろ店を探している間に、面接の時間が迫っていた。 遅れるわけにはいかない。 もらった名刺をポケットにしまうと、速足で面接のお店に向かった。 着いた! あれ…? こんなトコ…? |
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