第十八夜「チームレジェンド」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
第十八夜「チームレジェンド」—菊地店長の話—(3/4) |
「どうだ、菊地君、最近仕事は楽しいか?」 「はい、まぁ、楽しいです」 思い返せば同僚との関係性も、徐々に改善されていた。 「みんなと普通に仲良さそうじゃないか。 今回の大きな実績と、それまでの努力の姿を見ればなぁ… そりゃあ、信頼されるよなぁ。 うん、良かった良かった。 で、突然だけど、来月から店長になってほしいんだ」 「え? 店長? 来月!?」 「今の阿久津店長は来月で辞めて、田舎へ帰るらしい。 でもね、彼が辞めるからお願いしようと思ったというよりは、 だいぶ前から彼は辞めると聞いていたから、 元々君にお願いしたかったんだよ。 だからこそ、店内の人間との関係性や信頼のために、 実績を上げてほしかったんだ」 しばらくして、菊地は店長になった。 そして今、菊地の新たな任務は美里の育成。 美里の努力とこれまでの成長過程を見てきた菊地には、確信があった。 不動のナンバーワン、そして、リーダーの育成。 今回はただの教育ではない。 「教育する人を育てる」教育なのだ。 ある日、仕事終わりに飲んでいた店で、隣に座った40代のビジネスマンが、後輩らしき人に語っていた。 「震災で業績が悪化したと嘆いてたって、 現実は何も変わらないじゃないか。 いくら不景気で業界が縮小したって、 俺らの売ってるこのサービスは、なくなるわけないんだからさ。 とにかく、その、何ていうか… マイナスを0にするんじゃなくてさ、 マイナスから一気に頂点を目指す気持ちでさ。 みんなで一丸となって、一緒に戦ってほしいんだよ。 会社の伝説に残るような…『チーム レジェンド』みたいな、ね!」 『チームレジェンド』か。 うちの店名、クラブレジェンドと掛けてて、 まさに、目指すところはそれだな! もうすぐ美里の出勤時間だ。 菊地はこれから始まる快進撃を想像して、ワクワクしていた。 |
つづく |
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