最終夜「運命の選択」 | ハッピー★レボリューション |
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ふつうの女のコが、ナンバーワンキャバ嬢になるまで。 |
text by 甲賀 香織 |
最終夜「運命の選択」(2/4) |
この店と、大好きなスタッフたちと、なかよしになれた女のコたちと出会えたこと。 何もかも居心地のよいこの環境を、なぜ自ら去らなければいけないのか。 そう思うと、信念も揺らぎそうになる。 「もう少し、このまま続けていてもいいかな」 そう、思いたくなる。 でもこれは、自分で決めたこと。 変更してしまえば、自分への自信が揺らいでしまう。 この店で美里は、利害関係などはるかに超えた、信頼関係で結ばれた仲間と出会えた。 たとえ仕事のつながりはなくなっても、心のつながりは途絶えない、お店を辞めても交流は続く関係でいられるだろうと、美里は思っていた。 気が付けば、ウォータータワーの水が以前と同じように流れていた。 きっと、景気が戻るのはもうすぐだ。 ・・・・・・ 19時半の銀座。 美容室で髪をセットした女のコたちが、携帯電話を片手に早歩きで、どこかへ向かっていく。 これから向かう場所に、私は辿り着けるだろうか…… 並木通りでふとネオンごしの空を見上げ、美里はため息をついた。 「おはよう、美里ちゃん!」 振り返ると、いつもと変わらない菊地店長の声がする。 よし! あと、ひと月。 やってやろうじゃないの! ついたため息以上の息を吸いこみ、拳を握る。 私の過去が集約されたこの一ヵ月。 私の未来を予知するこの一ヵ月。 私に待っているのは、どんな物語だろう――。 |
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