エンタメ情報 -S×M往復書簡 |
第31回 突然の贈り物 |
息子がお腹に宿った日 |
マーキー......「初夜のメモリー聞かせてチョ♪」って多分、松崎しげるでも言わねえわよ(>_<) 初夜とは。愛する人と結婚して、そのお披露目後にハネムーンとか言うすぐさま飛び出しそうな名前の夢のような甘い旅に出て、その夜に我慢してた獣の部分を大っぴらにしていいターイム♪の事でしょ〜? みりはそれ経験ねえのよ〜。だって安室ちゃん世代のデキちゃったコーンですのでm(__)m ただね、デキた夜の事は不思議とはっきり覚えてるんだよね。別れたクソ旦那のアレの形やキレイな思い出なんて一切記憶にないんだけど、ほんと不思議。息子がお腹に宿った日の夜は、はっきりあの日だったとわかるのよね。 真夏の暑い日。エアコンが壊れてて、扇風機の前に氷の入った洗面器を彼が作ってくれて、それに風が当たって、冷風が柔らかく身体を撫(な)でる夜だった。何だかみりは妙に疼(うず)いてて、彼が仕事から帰ってきてお風呂に入ってる間に真っ裸で布団に潜り込んで待ってた。タオルを首にかけて戻ってきた彼は布団をめくって「こ、こわい!(>_<)」って怯(おび)えたのよね...。そう、みりは常に性欲満タンな女だったから♪ 「また......襲われる...(涙)」。性欲の強くなかった彼は、搾り取られる自分の運命を恨みながら、それでも恐怖政治に侵された民のように、事を始めた♥ いつもと同じようで、でも何だか全然違う夜だった。彼とみり。小さなアパートに二人。まだ何も手にしていない、何が幸福なのかも知らなかった二人。ただとにかく離れられなくて日々を共にした時代。 その夜はそれらがひっくるめて、煮えたぎった液体の中にブン投げられて、溶ける事も出来ずにグルグル渦巻くようだった。 彼はずっとみりの子供が欲しいと言っていて、勝手に中出しする人だった。不安はあったけどそれに抵抗はなかった。 でもその日はわかったのだ。彼が放出した瞬間に下腹部に「何か」が芽生えた事を。説明のつかない感覚だったが、それは何故か「絶対」な気がした。そうして汗にまみれて横たわっていると、玄関のチャイムが鳴り、急にドアが開かれ「姉ちゃんいるー?」と妹が訪ねて来たのだ。焦った二人。みりは周囲の服を探したが、そんなもんあるはずもない。裸で準備してたのだから(-_-) 仕方なく彼をひっくり返してシーツを取り上げると、そそくさと身体に巻いて出ていこうとしたら「ヒー!」。妹は暗闇に浮かびあがる白いそれを真夏のオバケと勘違いし、逃げて帰ったのだった(T_T) 突然の贈り物はこうしてみりの元にやってきたのでした(笑)。 |
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